「自ら楽しむ」が原動力!まちのベテランプレーヤーが説く、地域活動の魅力

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生駒駅直結のショッピングモール「グリーンヒルいこま」では、約40の店舗・施設が営業しています。今回はグリーンヒルいこまのオーナーであり、自身もビル内で「イマジンハウス」を営む澤村章男さんに話をうかがいました。生駒のまちづくりに長年携わってきた澤村さんは、地域の将来をどのように捉えているのでしょうか。

〈店舗情報〉
イマジンハウス
奈良県生駒市元町1-13-1 グリーンヒルいこま2F
☎︎ 0743-73-2021
営業時間
10:00 – 18:00
定休日:木曜日

Instagram:@imaginehouse3
2025年2月10日時点の情報です

出会いとアイデアから生まれた「陶泡石けん」

イマジンハウスでは全国津々浦々から買い付けた陶磁器を販売しています。色とりどりの器に負けない人気を誇るのが、約20年前に澤村さんが立案・開発した「陶泡石けん」です。

実はこの石けんは、有田焼の職人たちとの出会いから生まれたもの。商談のため佐賀県を訪れた際、作家たちの手肌のきめ細かさに気づき、その理由を考えるようになりました。そこで注目したのが、彼らが日常的に触れている土。「自然の材料を使っているので、肌に負担をかけずに洗えます。しかし、まさか『石けん』を売ることになるとは」と笑います。

きめ細かくなめらかな泡立ちが「陶泡石けん」の特徴です

変化を受け入れながら、仲間を増やす

そんなアイデアマンの澤村さんが、グリーンヒルに本格的に関わるようになったのは20代の頃。商船大学で勉学に励み、船乗りとしての人生を思い描いていましたが、父親の死をきっかけに故郷の生駒へUターン。家業を支え、当時オープン目前だったグリーンヒルの経営を軌道に乗せました。現在は、ビル内の店主らでつくる「グリーン会」の会長と理事長を務め、安心して店舗運営ができる環境づくりに尽力しています。

1982グリーンヒルいこまオープンセレモニー」、生駒市、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス 表示 4.0 国際(https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja)

澤村さんをはじめ、店主たちにとって大きな変化が訪れたのは1990年代でした。生駒駅北エリアの再開発に伴い商業ビルが建設され、すぐに行き来できる距離に百貨店が進出。人の流れが大きく変わったといいます。強力なライバルの登場ですが、澤村さんは百貨店との協業を推進しました。

当時、澤村さんは商工会議所の仲間や、商店街やグリーンヒルいこまの店主と一緒に「100円商店街」を企画・運営していました。手頃な商品が並び毎回盛況だったこのイベントに、百貨店も巻き込んで拡大させていったのです。「新しい仲間と一緒に盛り上げたい、という思いが強かった」と振り返ります。その後全国に広まった100円商店街ですが、西日本で最初の成功例といわれる生駒。その裏には澤村さんをはじめ、関係者のマンパワーがありました。

みんなで・少しずつ・止まらずに

その後は「いこまマルシェ」の運営に注力します。18年間で70回近く開催し、今では近隣店舗だけでなく奈良県内の有名店も参加。住民にもすっかりおなじみとなったイベントですが、当初は「マルシェって何?」という反応がほとんどで、出店者集めに奔走したといいます。

「生駒には、安く買いたいというよりは、価値があるものにはきちんと対価を払いたい、という人が多いんです。せっかく素晴らしいお店が多い地域なので、ただ必要なものを買うだけではなく、話をしながらゆっくりお買い物を楽しんでもらえる場づくりを目指しました」と澤村さん。お客さんの滞在時間が延びることで店主との距離が縮まり、新しい関係性が生まれるのがマルシェの面白いポイントなのだそう。

コロナ禍では他の取り組みと同様に中断を余儀なくされましたが、マルシェはいち早く復活。補助金などに依存しない運営方針も功を奏したようです。

業種や職種の垣根を軽々と飛び越えながら、地域の盛り上げ役を担ってきた澤村さんに、そのエネルギー源は? と尋ねると「とにかく楽しいことがしたいだけ」と即答。若い頃は、地域振興に興味を持てない時期もあったそうですが、株式会社 全国商店街支援センターの派遣先で全国各地の現状を知り「中心地に元気がない街は衰退する」と危機感を抱いたといいます。

最近ではマルシェ以外にもキッチンカーを定期的に誘致するなど、多彩な活動を展開していますが、それも「暮らして楽しいまちにしたい」という思いから。生駒駅周辺でも、新しい感性を生かした新店が目立ってきたと話し「若いお店が増えてきてうれしい」と目を細めます。

「今の生駒があるのは、私たちの上の世代の誰かが頑張ってくれたから。今度は自分の当番だと思ってやっています。派手にやらなくていいので、少しずつ続けていくことが大切。みんなでやれば、なんとかなるんです」。ものごとを長い目線で見つめながら、若手の応援にもいっそう力を入れています。

〈店舗情報〉
イマジンハウス
奈良県生駒市元町1-13-1 グリーンヒルいこま2F
☎︎ 0743-73-2021
営業時間
10:00 – 18:00
定休日:木曜日

Instagram:@imaginehouse3
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